
今回は「E・HERO」「N」を強化する新規《EN(イーエヌ)シャッフル》について考察していこうと思います。
※本記事は遊戯王.jp様から公開された情報の元、カードテキストを「引用」させていただいております。
よって、本記事のカードテキストの転載はお控えください。
目次
ENシャッフルのカードテキスト
通常魔法
このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。①:自分フィールドの、「E・HERO」モンスターまたは「N」モンスター1体を選んで持ち主のデッキに戻し、そのモンスターとはカード名が異なる、「E・HERO」モンスターまたは「N」モンスター1体をデッキから特殊召喚する。
②:墓地のこのカードを除外して発動できる。
「E・HERO」モンスターと「N」モンスターを1体ずつ、または「E・HERO ネオス」1体を自分の墓地から選んでデッキに戻す。
その後、自分はデッキから1枚ドローする。引用元:遊戯王.jp(https://yu-gi-oh.jp/news_detail.php?page=details&&id=1303)
カード効果① 特殊召喚する効果の解説
①:自分フィールドの、「E・HERO」モンスターまたは「N」モンスター1体を選んで持ち主のデッキに戻し、そのモンスターとはカード名が異なる、「E・HERO」モンスターまたは「N」モンスター1体をデッキから特殊召喚する。
引用元:遊戯王.jp(https://yu-gi-oh.jp/news_detail.php?page=details&&id=1303)
①の効果はフィールドの「E・HERO」または「N(ネオスペーシアン)」カード1枚をデッキ内の別のカードと交換する効果です。
この効果だけでは、2枚のカードを使って1枚のカードを出していることになってしまうのでアド損が発生してしまいます。
そのため、後半のドロー効果や、効果成立の前後でアドバンテージが確保できるカードと組み合わせて消費を補いながら使っていくのが望ましい運用だといえそうです。
代表的なリクルート対象としては、特殊召喚成功時に効果でアドバンテージがとれる《E・HERO スピリット・オブ・ネオス》・《E・HERO エアーマン》・《E・HERO シャドー・ミスト》といったカードが挙げられます。
似たようなカードとして、デッキからHEROを特殊召喚できるカードに《ヒーローアライブ》が存在します。
《ヒーローアライブ》との差別点としては、
- ライフコストがない
- 特殊召喚できるHEROにレベル上限がない(アライブはレベル4まで)
- 2枚消費になるもののデッキ内の「E・HERO」「N(ネオスペーシアン)」全てにアクセスできる。
- 発動時にフィールド上にモンスターがいることが要求される(アライブと真逆)
といった部分が挙げられます。
その中でも、リクルート対象にレベル上限がないので《E・HERO スピリット・オブ・ネオス》をデッキから無理なく特殊召喚できる点は、これまでのサポートにない魅力であり、「ネオス」デッキを扱う上では特に大きな差別点にできる効果となるでしょう。
②の効果 デッキから1枚ドロー
②:墓地のこのカードを除外して発動できる。
「E・HERO」モンスターと「N」モンスターを1体ずつ、または「E・HERO ネオス」1体を自分の墓地から選んでデッキに戻す。
その後、自分はデッキから1枚ドローする。引用元:遊戯王.jp(https://yu-gi-oh.jp/news_detail.php?page=details&&id=1303)
墓地から発動できるドロー効果です。
前半効果の使用時に発生していたアドバンテージの損失を、後半の墓地効果によって埋め合わせることができる効果です。
墓地効果の発動条件も、展開が一通り終わった後なら問題なく使用可能なハードルであり、「遊戯王」というカードゲームにおけるドローの重要性を考慮すると、あまりにも使いやすすぎる、と言っても過言ではないほどに有力な効果となりそうです。
発動コストも除外ではなく「デッキに戻す」というものであるため、デッキ内に採用するべきカードの最大値を抑え、デッキ構築をスリムなものとしてくれる可能性もあります。
特にデッキから融合素材を調達して融合召喚を行う《ネオス・フュージョン》を軸とする場合は、墓地効果の恩恵を受けやすくなるでしょう。
反面、墓地のカードをリソースとして運用するデッキ構築においては、あまり使いやすい効果にはならない可能性があります。
ENシャッフルは強いのか?
結論からいうと、かなり強いカードだと考えています。
しかし、既存の「HERO」デッキを強化するようなカードではなく、「ネオス」デッキを大きく強化するカードだと言えるでしょう。
以下、解説を加えます
「HERO」デッキの《ENシャッフル》の評価
現在の「HERO」デッキにおける《ENシャッフル》の評価はかなり低いです。
これは、《ENシャッフル》の前半の効果にあたる部分を、ギミック内で既に持っている、という事実が非常に大きなものとなります。
この時、キーとなるのは《Wake Up Your E・HERO》の存在です。
《Wake Up Your E・HERO》獲得後の「HERO」デッキは、
- 《ヒーローアライブ》
- 《E・HERO エアーマン》+HERO
- 《V・HERO ファリス》+HERO
の比較的達成しやすい3パターンの条件から《Wake Up Your E・HERO》+《D-HERO デストロイフェニックスガイ》までの流れを成立させることができます。
この場合、《D-HERO デストロイフェニックスガイ》で《Wake Up Your E・HERO》を破壊することで、《Wake Up Your E・HERO》の墓地効果から《E・HERO シャドー・ミスト》を特殊召喚し、《M・HERO ダーク・ロウ》を構えることができます。
このように、「HERO」デッキはデッキ内のギミックで、既に《ENシャッフル》を内蔵しているといえます。
そのため、わざわざデッキから特定カードをリクルートする目的で《ENシャッフル》を採用するのは、余分なカードとなりかねず、既存の展開に組み込んでも展開力を大きく底上げすることには繋がらないのではないか?と考えているわけです。
これらのことから「HERO」デッキの新規として見た場合、《ENシャッフル》の評価はあまり高くありません。
召喚権を使わない攻め手が模索されるデッキにも関わらず、着地狩りで使用できなくなってしまう可能性があるテキストもあまり相性がいいものとは言えません。
「ネオス」デッキの《ENシャッフル》の評価
対して、「ネオス」デッキの《ENシャッフル》の評価は非常に高めです。
その理由は、「HERO」デッキでは中々効果が活かしにくかった《E・HERO スピリット・オブ・ネオス》を強く運用できることです。
《ENシャッフル》から《E・HERO スピリット・オブ・ネオス》をリクルートすることで、デッキ内のギミックカードの大半に触ることができるようになるため、構築、展開、プレイの柔軟性が一気に増します。
そのため、「HERO」デッキと違って、「ネオス」デッキを扱うならば、《ENシャッフル》及び《E・HERO スピリット・オブ・ネオス》は是非とも展開に絡めたい強カード、という位置付けになると考えています。
また、「HERO」デッキでは比較的ネックとなっていた《ENシャッフル》の発動条件を満たすことも、「ネオス」デッキの方が得意だと考えています。
「ネオス」デッキでは、《ヒーローアライブ》だけでなく、
- デッキから「HERO」「N」を展開できる《EN-エンゲージ・ネオスペース》
- デッキから素材を調達できる《ネオス・フュージョン》
といった召喚権を使わない専用の攻め手が「HERO」デッキよりも多く存在します。
これらに《ヒーローアライブ》《ENシャッフル》を含めることでコンボデッキながらにかなりの安定性を確保できるようになります。
発動後に制約の残る《ネオス・フュージョン》を含めずとも、《ヒーローアライブ》《EN-エンゲージ・ネオスペース》の存在から、召喚権を使わない安定初動が6枚体制+αからデッキ構築をスタートできる、と考えられるため、この時点で他の「HERO」デッキと「ネオス」デッキを分けて組むための十分な動機付けにできると考えています。
また、「ネオス」デッキの「N(ネオスペーシアン)カードは単体のカードパワーが高くないものが多く、多くの枚数を採用しにくいカードですが、それらを素引きしてしまっても《ENシャッフル》の効果でデッキ内の有効牌と交換できるため、デッキ構築段階での不安が少なくなるのはよいですね。
これらのことから、「ネオス」デッキの《ENシャッフル》は、展開の柔軟性やパワー、安定性を底上げするパワーカードになる、と予想しています。
デッキが回りだしてからのパワーを底上げする1枚であるにもかかわらず、最低限準初動のような役割を持つこともできるカード、という認識です。
まとめ
ここまで述べてきた《ENシャッフル》への考察をまとめると
- 効果は強い
- 「HERO」デッキではそこまで強くない
- 「ネオス」デッキではかなり強い
といった予想となります。
何か質問等ありましたら、スズタカの質問箱までお寄せください
それでは皆さん、またお会いしましょう。