
今回は、「彼岸」デッキ研究の一環として、以前の記事で取り上げたものとは別軸の「彼岸」デッキを紹介していきたいと思います。
その名もスーパーアグロ「彼岸」。
OCGなどでは中速~低速なデッキのイメージの強い「彼岸」デッキですが、リンクスで最も適性のある扱い方は実はアグロなのではないかと考察したところから作ったリストになります。
各種カードの役割に関しては、前記事をご覧くださるとわかりよいのではないかと考えます。
それでは参りましょう。
サンプルリスト
採用スキル
採用スキルは前回の記事でも取り上げた「光と闇の交換」です。
「光と闇の交換」
自分のライフポイントが1000減る毎に以下のどちらかを適用できる。
このスキルはターン中に1度かつデュエル中に2度しか使用できない。●自分の手札の闇属性モンスター1体をデッキに戻し、種族・レベルが同じで光属性のモンスター1体を手札に加える。
●自分の手札の光属性モンスター1体をデッキに戻し、種族・レベルが同じで闇属性のモンスター1体を手札に加える。
このスキルにより、《コズミック・サイクロン》1枚から《エキセントリック・デーモン》にアクセスできます。
このデッキは、相手の魔法罠を2枚除去した後に、残った手札からのワンキルを目指すデッキだといえます。
スキル起動に必要なライフポイント調整役は3枚の《コズミック・サイクロン》と1枚の《深淵の宣告者》の計4枠となっていますが、ここに関しては環境次第で増減も視野です。
ライフコスト系1枚が前後の盤面に干渉できるギミックに変わるため、攻撃面では非常に頼りになるスキルです。
大まかなゲームプラン、回し方
スキル「光と闇の交換」を活かした除去能力で露払いを行い、残った手札からワンキルを目指します。
特に
- 《彼岸の悪鬼 ガトルホッグ》の絡んだ「彼岸」モンスター×3からのダンテ×2
- 《ナイトメアシャーク》+《コンセントレイト》
これは比較的再現しやすいワンキルになるでしょう。
各種彼岸の採用枚数について
おそらく、本記事で最も有用な考察です。
今回のデッキリストは、前回挙げたものとは「彼岸」モンスターの採用数に大きく違いがあることにお気づきでしょうか?
《彼岸の悪鬼 ガトルホッグ》《彼岸の悪鬼 ファーファレル》を3枚採用している以外は、実装されている「彼岸」モンスターを各種1枚ずつ採用している点が、その違いになります。
通常なら枚数を確保しておきたいはずの《彼岸の悪鬼 スカラマリオン》までも1枚採用としているのには明確な理由があります。
これは、デッキコンセプトの違いから、ワンキル性能の向上を目的とした採用だからです。
解説を加えましょう。
「彼岸」モンスターはテーマ共通の展開効果を持っているため、1枚目のカードは全く問題なく使用できます。
そして、展開効果を使った「彼岸」モンスターは速やかに各種アタッカーの素材となるため、それらのステータスや墓地効果は基本的にないようなものだと考えられます。
しかしながら、この時、同名モンスターが手札に被ってしまった場合、そのカードは通常召喚権を使わなければ展開できず、その上、メリットとなる墓地効果を一切持たない状態になってしまいます。
こうなってしまうと、本来通常召喚権を割きたい(墓地効果を利用したい)「彼岸」カードや、《クレーンクレーン》のバリューが下がってしまい、強い手札を強く使いきれなくなる可能性があります。
特に《彼岸の悪鬼 ガトルホッグ》《彼岸の悪鬼 ファーファレル》は極力温存したいカードと言えるため、それらを強く使うためにも、特殊召喚要員は最低限の枚数を最大値採用することが重要になると考えられます。
実際の採用枚数は、確率計算などをした上で、各種「彼岸」カードの採用数の適正値を求めるべきですが、そこに関しては実装後でもいいんじゃないかと考えています。
パターン次第では《彼岸の悪鬼 スカラマリオン》《彼岸の悪鬼 ラビキャント》《彼岸の悪鬼 バルバリッチャ》あたりは増量も視野でしょうし、その他の枚数を少し削るのもまた考慮できます。
まとめ
今回はアグロ軸に振り切った「彼岸」デッキの考察でした。
実は、「彼岸」の考察を始めた段階ではアグロ軸をベースとして始めたものの、各種メタカードの受けを鑑みて調整を進めた結果、ゲームレンジを少し後ろに持っていったものが前回の記事内容になります。
特に《クリボール》のようなキラーカードで、対策が容易であることから、アグロ軸だけの研究では頭打ちになってしまうのは想像に難くありませんでした。
とはいえ、専用の対策なしでは受けられない攻撃性能を持っているとも考えられるため、KCカップなどでは有力なオプションになれるのではないかと期待しています。
やることがシンプルなワンキルデッキですし、なにより採用カードがそこそこ安い、という性質があるため、基礎資産さえあれば、新弾を1.5周(ダンテ2、スカラ1)すれば、形になることは明確な評価点でしょう。
そういう意味でも、無課金、微課金でも扱える、そこそこメジャーなデッキになるのではないかと考えています。
今年度の記事はこれで書き納めになりますが、来年度も楽しく活動してきたいと考えているので応援よろしくお願いします。
皆さんの新年が良いものになることを祈って今回は筆を置かせていただきます。
それでは、皆さん、またお会いしましょう。