【遊戯王OCG】2022年1月環境リミットレギュレーション考察&感想(納得度もあるよ)
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新禁止制限改訂について

こんにちは。スズタカ@ATM(@ChaosSusan)です。

なお、今回はリミットレギュレーションの変更に関する納得度を、各カード5段階で表してみました。
より直感的に理解、共感していただけるのではないかと思います。

それでは参りましょう。

改訂を見ての感想

発表されたリストを確認してみたところ、大まかなポイントは

  • 環境の2大出張要素であった《D-HERO デストロイフェニックスガイ》と「勇者」ギミックがそれぞれ規制された。
  • 環境トップメタだったデッキの中心パーツが規制された

の2点だといえそうです。

また、緩和枠に関しては、過去の環境デッキだったものの、現在の活躍が見られないデッキのキーカードが何枚か選ばれています。
中には、非常にパワフルなカードも何枚か含まれており、今後が楽しみな緩和が行われたのは嬉しいことだと考えます。

以下、要点を解説します。

2大出張要素への早い規制

今回規制された《D-HERO デストロイフェニックスガイ》と《アラメシアの儀》は旧環境を定義したパワーカード達です。

その高い汎用性から、テーマの枠を飛び越えて様々なデッキに採用されました。俗にいう出張ですね。

今回、《D-HERO デストロイフェニックスガイ》、および《捕食植物ヴェルテ・アナコンダ》への規制はなんらかの形で行われるだろう、とは、事前に予想をしていたため、それらに関して禁止カードが出たのは概ね予想通りでした。

しかし、「勇者」関連のカードに規制が入ったことに対してはとても驚きました。
なんせ、販売されてからまだ4か月程度のカードが規制されるというのは、過去にもあまり例がないことだからです。

そのため、今回の超高速規制は、「勇者」ギミックの強さと使用率が、コナミの想定を完全に超えてしまっていたことを示していると読み取って問題ないでしょう。

環境デッキへの規制

出張要素だけでなく、環境上位デッキのキーカードにも追加の規制が行われました。

特に、環境デッキの中でも圧倒的Tier0デッキだった「幻影騎士団」デッキは、規制されたカードの大半をデッキに取り込んでいたため、大きく弱体化することとなるでしょう。

また、しばらくは2番手デッキの立ち位置だった「プランキッズ」デッキも、重めの規制を受けたことで、しばらくは環境から姿を消してしまうでしょう。

これらの規制によって環境デッキの顔触れは大きく入れ替わることが予想されます。

ここからは、各カードへの考察をさらに掘り下げていきます。

禁止カード

フュージョン・デステニー【無制限⇒禁止】

納得度 ★(理解不能)

今回の改訂で最も納得のいかないカードです。

その理由は、明らかに《捕食植物ヴェルテ・アナコンダ》の身代わりとなって禁止されてしまったとしか思えないからに他なりません。

次回以降のリミットレギュレーション更新時には《捕食植物ヴェルテ・アナコンダ》の禁止指定と入れ替わりで釈放されてほしいと思っています。

同様の考えの方は、是非《捕食植物ヴェルテ・アナコンダ》を各種大会で大活躍させ、危険性を知らしめてもらえると幸いです。
下手なお気持ち表明より、純粋な危険性で《捕食植物ヴェルテ・アナコンダ》を訴えていきましょう。

気を確かに持ってほしい1枚です。

新たに制限になるカード

幻影騎士団ティアースケイル【無制限⇒制限】

納得度 ★★★★★(当然)

  • デッキからテーマカードを落とす効果
  • 墓地から自己蘇生する効果

この2つの効果を持っていた「幻影騎士団」のキーカードです。
所有している効果がすべて強く、このカード1枚から始める展開でゲームに勝利できるほどの強力な展開を行えたため、規制されて文句なしの超パワーカードです。

このカードの制限指定によって、「幻影騎士団」デッキは大きく弱体化することとなります。
しかし、だからといって、デッキ構築が不可能になったほどのダメージではないと考えています。

具体例としては《彼岸の黒天使 ケルビーニ》や《幻影騎士団ラスティ・バルディッシュ》によるアクセスルートは健在ですし、《レイダーズ・ナイト》のようなテーマ専用パワーカードがまだまだ残っていることが挙げられます。

今後しばらくは、トップメタほどではないが、十分なパワーのある中堅デッキ、という従来の立ち位置に戻るのではないかと考えています。

 

プランキッズ・ミュー【無制限⇒制限】

納得度 ★★★★(納得)

「プランキッズ」デッキの安定性と制圧力を支えていたキーカードです。
実際に強力なカードであることは間違いがなかったため、今回の制限指定もやむなしといったところでしょう。

このカードの制限後も「プランキッズ」デッキは従来通りの高い初動率を維持しているため、最初の展開自体は問題なく行えます。
そのため、最低限デッキとしての形を保つことはできるでしょう。

しかし、《プランキッズ・ミュー》が1枚しかないことで、相手からの妨害に弱くなったり、展開が返されてしまったときに1枚初動が使えなくなってしまったり、と明確な弱点が増えており、大会環境で従来のように活躍できるのかといわれると非常に怪しいと思われます。

特に初動で《プランキッズ・ミュー》を使い切ることになる、という性質から、初動に「増殖するG」が適用されてしまうだけで、ゲーム展開が非常に重いものになってしまうことが想定されるのは、明確なマイナスポイントだといえます。

今回規制を受けたトップメタ勢の中では、地味ながらも最も大きなダメージを受けてしまったテーマである可能性があります。

抹殺の指名者【準制限⇒制限】

納得度 ★★★★★(大満足)

おそらく、今回のリミットレギュレーション変更で、最もプレイヤーに好意的に受け入れられた変更は、この《抹殺の指名者》の制限指定でしょう

発動した側が気持ちよくなり、打たれた側が発狂することでお馴染みのこのカードは、現代遊戯王の先攻有利を加速させる1枚であり、いわゆるクソゲーメーカーとしての性質が非常に高いカードでした。

類似カードの《墓穴の指名者》は後手の時でも、墓地対策に使えることから、最低限の役割を持つことができました。
しかし、《抹殺の指名者》は先手後手であまりにもカードパワーにムラがありすぎました。

特に先手で引き込んだ際の勝利貢献度が優位に高く、それだけで後手側からの対策が困難になるカードであることから、登場以来ずっとゲーム性に不健全な性質を付与していたと考えています。

もちろん《墓穴の指名者》が健全なカードであるとはお世辞にも言えませんし、いずれは全ての「指名者」シリーズは禁止になってしまえばいいとすら考えていますが、ひとまず、環境から「指名者」カードが1枚減ったことは非常に喜ばしいことだといえるでしょう。

これにより、多くのデッキがより慎重にゲームプランを組み立てるようになるなど、良い影響が出るはずです。

準制限カード

アラメシアの儀【無制限⇒準制限】

納得度 ★★★(驚き)

今回一番のサプライズ枠です。
販売から半年もたたずに規制対象になったカードであり、その圧倒的な規制速度から、KONAMIの想定を超える使われ方をしてしまったことがうかがえるカードです。

《D-HERO デストロイフェニックスガイ》と並んで環境を定義していた実績からうかがい知れる通り、その強さは折り紙付きです。
本来ならば制限指定でも全く違和感のないカードといえます。

《聖殿の水遣い》と合わせて規制を受けたとはいえ、依然としてデッキ内に十分な枚数を確保でき、コンセプトデッキの核になれるだけのパワーは残っています。
そのため、規制による環境への影響はないとは言わないものの、勇者事態の運用はまだまだ問題ないレベルです。

このように規制自体の意味合いは、その他規制組ほど強くありませんが、コナミ側が環境把握をし、適切にコントロールしようとしている意思表示だと思えば、そこまで悪い内容でもないとも捉えられます。

聖殿の水遣い【無制限⇒準制限】

納得度 ★★★(驚き2号)

 

《アラメシアの儀》をサーチできるカードであり、デッキ内のパワーカードを増やす役割を担っていたカードです。
《アラメシアの儀》出張の安定性を下げ、デッキ構築にリスクを負わせるという目的で、本体の《アラメシアの儀》共々規制を受けたと思われます。

《アラメシアの儀》の項目でも述べましたが、まだ十分にギミックは運用可能であり、今後も《彼岸の黒天使 ケルビーニ》などからアクセスして様々なデッキで運用されることでしょう。

オルターガイスト・マルチフェイカー【制限⇒準制限】

納得度 ★★(意外)

過去の環境デッキの緩和枠です。
デッキ内でも屈指のパワーカードであるため、純粋にデッキの使い手にとっては強化となる嬉しい緩和枠となるでしょう。

とはいえ、「オルターガイスト」デッキが真に規制緩和を望んでいるのは《リンクロス》であり、目覚ましい緩和枠とは言えないでしょう。

緩和されたことが驚きのカードであることは間違いなく「オルターガイスト」デッキが復権できる可能性になるでしょう。
今後に注目です。

龍相剣現【無制限⇒準制限】

納得度 ★★(可もなく不可もなく)

「相剣」デッキの安定性を下げる目的での規制でしょう。

その他の規制組と比べて見ると、ジャブ程度の規制だと考えています。
しかし、コンボデッキである「相剣」にとっては安定性が削がれることは少なからずマイナス要素にはなります。

メタバース【制限⇒準制限】

納得度 ★★★★★(妥当)

《魔鍾洞》へのアクセス率を高めている点が問題視されての規制だったため、相方が禁止された今ではパワーが下がったとみられて釈放されたものと思われます。

新環境では《アンデットワールド》へのアクセス率を高める目的で採用が考えられたりする可能性はあるものの、目立って危険な使われ方も思いつかない平凡なカードといえます。
そのため、しばらくしたら無制限になっても問題のない枠だと考えています。

制限が解除されるカード

EMドクロバット・ジョーカー【準制限⇒解除】

納得度 ★★★★★(妥当)

強力なサーチ効果で、各種ペンデュラムデッキのパワーを支えた往年の名脇役の帰還です。

効果の発動に召喚権を要求するという性質から、《アラメシアの儀》との相性が悪い点を考慮され、緩和が行われたのではないかと予想しています。
そのため、今後《アラメシアの儀》がさらに規制された際には、連れられて規制されてしまうかもしれません。

とはいえ、ペンデュラムデッキ自体が環境から遠ざかって久しく、テーマを触る意味合いを強める、という意味でも妥当な緩和であったと考えます。
近々来る「オッドアイズ」強化を見据えた販促緩和の可能性もあり、1枚のカードが様々な可能性を秘めている点でも、そのカードパワーがうかがい知れますね。

個人的には今回の緩和枠の中で、最も嬉しい緩和枠でした。

魂喰いオヴィラプター【準制限⇒解除】

納得度 ★★★★(わかる)

一時期は圧倒的1強環境を作り上げた「恐竜」デッキのキーカードが緩和されました。

非常に強力なカードであることは疑いようもないカードですが、《EMドクロバット・ジョーカー》と同様に、《アラメシアの儀》との相性が悪い点を考慮され、緩和が行われたのではないかと予想しています。

私は「恐竜」デッキが求めている本命のキーカードは、《べビケラサウルス》その他を効率よく叩き割り、強展開安定して行えるようにできるもの、及び展開の終着点だと考えています。

そのため、《魂喰いオヴィラプター》の緩和が環境に大きな影響を与えるとは、現状考えてはいません。

ただ、「マシュマック」ワンキルのような先攻FTKデッキの安定性が上昇した事実には少しは注意を払っておくべきだとは考えています。

もしかすると、台風の目になるかもしれませんね。

レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン【準制限⇒解除】

納得度 ★★★★★(あまりにも妥当)

特にいうことはありません。
エラッタによって、かつてのパワーを失い、見る影もなくなってしまったこのカードは、公に使われることも少なくなり、そのまま緩和されてしまいました。

禁止カードをなんとかリストから削減したい、というKONAMIの思惑も分からないでもありませんが、往年のパワーカードが使用に耐えない性能にエラッタされて緩和されてしまうのは、個人的には非常にやるせない気持ちになるため、できるだけ行わないでほしいと考えています。

スケープ・ゴート【準制限⇒解除】

納得度 ★★★★★(妥当)

1枚からリンク値を4稼ぐことができるカードです。(偏見)

近年は、発動ターン中の制約と1枚からリンク値を伸ばせるという性質から、低速ビートダウンデッキの火力と安定性の向上を求めて採用されることが多いカードでした。

とはいえ、高速化した現代遊戯王で、速攻性がないカードの有用性はかなりブレがでてしまい、それはこのカードも例外ではありません。
そのため、環境によっては引き損になってしまう可能性も高く、緩和に至ったと言えるでしょう。

《スケープ・ゴート》のような汎用カードがデザイナーズコンボに追いつけなくなっているあたり、グッドスタッフビートダウンへの風当たりの強さがうかがい知れる改訂になったともいえます。

前回の予想との答え合わせ

次に、私が前回行っていた事前予想との比較を行ってみましょう。

禁止予想

  • デスサイズ禁止→ノータッチ
  • ディバイン禁止→デステニー禁止

制限予想

  • ティアースケイル制限→的中
  • ミュー制限→的中

準制限予想

  • サイレントブーツ→ノータッチ
  • スキルドレイン→ノータッチ
  • 強欲で金満な壺→ノータッチ

準制限予想

  • アラメシア関連スルー→各種準制限

 

このように禁止、制限カードの予想に関しては、大筋から離れていない予想ができました

とはいえ、デスサイズその他の汎用カードへの規制を強く見すぎたり、アラメシア関連は規制されないと予想していたりと予測が甘かった部分もありますね。

個人的には、大筋は外さなかったという意味で、70点くらいの予想だったと感じています。

スルーされた部分に関しては、規制されなくても問題ない部分ばかりでしたが、アラメシア規制を読み逃したことだけはかなり悔しい、と考えています。

次回以降は、予測精度をより修正していきたいですね。

さいごに

今回の改訂は全体的に環境のポイントを押さえた的確な規制が行われたといってよいでしょう。

競技的な視点にはなってしまいますが、新環境が比較的健全なメタゲームが形成されつつあることまで加味して、かなり評価のできる改訂だったと言えます。

いつまでも文句を言っていても仕方がないことなので、与えられた条件の中でデッキやゲームプランを考えていきたいですね。

ここまで読んでいただきありがとうございました!

この記事に関する質問は私スズタカ@ATM(@ChaosSusan)のDM、もしくは質問箱によろしくお願いします。

それでは皆さん、またお会いしましょう。

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