【遊戯王OCG】暗黒界のストラクR新規カード達は強いのかを考察してみた
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今回は『ストラクチャーデッキR -デビルズ・ゲート-』に収録されることが判明した「暗黒界」カード達について考察していこうと思います。

※本記事は遊戯王.jp様から公開された情報の元、カードテキストを「引用」させていただいております。

よって、本記事のカードテキストの転載はお控えください。

新規収録カード4枚の強さ考察

暗黒界の魔神王 レイン(評価:B)

効果モンスター
星8/闇属性/悪魔族/攻3000/守1800

(1):このカードは自分フィールドのレベル7以下の「暗黒界」モンスター1体を持ち主の手札に戻し、墓地から特殊召喚できる。

(2):このカードが効果で墓地へ捨てられた場合に発動できる。
デッキから「暗黒界の魔神王 レイン」以外のレベル5以上の「暗黒界」モンスター1体を手札に加える
相手の効果で捨てられた場合、さらに自分のデッキ・墓地からレベル4以下の「暗黒界」モンスター1体を選んで自分または相手フィールドに特殊召喚できる。

引用元:遊戯王.jp(https://yu-gi-oh.jp/news_detail.php?page=details&id=1314

メインデッキに入る新たな「暗黒界」モンスターです。

《暗黒界の龍神 グラファ》と似た効果で、自分フィールド上の「暗黒界」モンスターをコストに自身を墓地から特殊召喚することが可能です。

ボードアドバンテージをハンドアドバンテージに変換できる効果であり、間接的な墓地リソースでもあります。

特に、《暗黒界の龍神 グラファ》との相性がすこぶる良くデザインされていることに注目したいカードです。

これまでの「暗黒界」デッキでは《暗黒界の龍神 グラファ》でモンスターの回収を行っても、1枚のカードがフィールドから手札に移動するだけでアドバンテージ面での得は薄いものでした。

しかし、今後は自身の効果で蘇生した《暗黒界の魔神王 レイン》を《暗黒界の龍神 グラファ》で回収することで、自身の蘇生時のコストと合わせて2枚の手札を得ることができるようになったため、展開中に墓地リソースをハンドアドバンテージに変換することができるようになります。

手札から捨てられた時の効果も現状は他の候補が弱すぎるため、《暗黒界の龍神 グラファ》をサーチする専用の効果と言って差し支えないものとなっており、意図的に2枚でのコンボムーブを行わせるためにデザインされたと考えてよいでしょう。

手札枚数を増やす、保つ役割のカードである一方、増やした手札を上手く使う役割は持っていないため、《暗黒界の魔神王 レイン》 で稼いだハンドアドバンテージを他のカードでよりよく運用していく方法を発見することが重要だと考えています。

文句なしに強い1枚であり、効果に1ターンに1度の制約が(おそらく意図的に)つけられていないことから、何かしらのループコンボや、それに近いコンボデッキの新たなキーカードとなる可能性もあるカードです。

ですが、現状の評価は、「暗黒界」デッキの優秀なサポートであり、デッキの構築方針に大きく影響を与えそうな良カードという認識です。

地味に打点がめちゃくちゃ高いのも高評価。

暗黒界の龍神王 グラファ(評価:B)

融合・効果モンスター
星10/闇属性/悪魔族/攻3200/守2300
「暗黒界の龍神 グラファ」+闇属性モンスター
このカード名の(1)の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):相手がモンスターの効果・通常魔法・通常罠カードを発動した時に発動できる。
その効果は「相手は自身の手札を1枚選んで捨てる」となる。

(2):融合召喚したこのカードが相手によってフィールドから離れた場合に発動できる。
自分の墓地のモンスター及び除外されている自分のモンスターの中から、「暗黒界の龍神 グラファ」1体を選んで特殊召喚する。
その後、手札があるプレイヤーは自身の手札を1枚選んで捨てる。

「暗黒界」デッキがメインギミックで持たなかった制圧力を疑似的に備えたカードです。

2つの効果のどちらも、相手の行動にリスクを負わせる効果であり、前半の効果は特にユニークです。

しかしながら、そのリスクの度合いは「暗黒界」デッキが所持している手札の「暗黒界」カードの質によって決定されるため、単体ではそこまで高い制圧力を持っていないと考えています。

そのため、手札の枚数を多く持つか、手札の質をできるだけ強く保つことが、このカードを強く運用するために重要なポイントだと考えています。

このように、単体としての妨害性能はお世辞にも高い、とは言いにくいカードですが、効果で対応できる範囲が非常に広いため、デッキ構築段階で様々なゲームプランを取り込むことができそうな点を強く評価したいと考えています。

特に、環境デッキとしての運用を考える場合、サイドチェンジ後の対策カードへのゲームプラン選定は非常に重要ですが、このカード1枚で《ライトニング・ストーム》や《ハーピィの羽根箒》といった汎用性の高いサイドカードに耐性を備えることができるという事実は非常に重要です。

これにより、永続罠カードを主体としたコントロール寄りのプランから、展開力を高めたモンスター効果重視のプランまで、幅広いゲームプラン、サイドカードを選択できるようになるため、デッキ構築の視点で環境デッキに参入する最低限の資格を備える要素となるカードであるという認識です。

ただこのカードを出すだけでは、1妨害+α程度にしかならない効果であるため、出した後にどういった条件を整えれば勝てるのかまでを考えて、構築、運用を行いたいカードであるといえます。

上手く使えるならば十分に強いカードです。

《烙印融合》1枚から呼び出すことが可能なため、出すだけならばさほど難しいカードではありません

暗黒界の登極(評価:B)

速攻魔法
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。

(1):お互いのメインフェイズに発動できる。
自分のフィールド・墓地から、悪魔族の融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを除外し、その融合モンスター1体をEXデッキから融合召喚する。
「暗黒界」モンスターを融合召喚する場合、手札のモンスターを捨てて融合素材とする事もできる。

(2):このカードが墓地に存在する場合、自分メインフェイズに発動できる。
このカードを手札に加える。
その後、手札から「暗黒界」モンスター1体を選んで捨てる。

引用元:遊戯王.jp(https://yu-gi-oh.jp/news_detail.php?page=details&id=1314

「悪魔族」専用の融合魔法カードです。

「暗黒界」デッキでは、手札の「暗黒界」を捨てる扱いで融合召喚を行える点が非常に魅力的なカードです。

これにより、どのモードで運用してもアドバンテージの損失を少なくして融合召喚を行うことができます。

墓地の効果も強力な効果であり、墓地から「暗黒界」カードの効果を無理やり起動するためのトリガーを作ることができるため、《おろかな副葬》などを交えて展開の起点にすることもできると考えられます。

墓地効果と、墓地からも素材を調達できる点から、中盤以降のリソース勝負の観点でも非常に頼もしいカードとなるでしょう。

現時点で判明している効果の対象は、《暗黒界の龍神王 グラファ》 のみですが、他に「暗黒界」融合モンスターが追加されれば、更にその評価は上がるでしょう。

現時点で判明している中で、能動的にディスカード効果を使用しやすい部類の効果であるため、デッキの事故率を軽減する役割を期待しています。

強いカードになれるのかどうかは、残りの収録カード次第といったところです。

現状はやや強い程度の評価ですが、これは競合相手が《烙印融合》だからです。

暗黒界の傀儡(評価:D)

速攻魔法
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
(1):お互いの墓地のカードを合計3枚まで対象として発動できる。そのカードを除外する。
その後、手札から悪魔族モンスター1体を選んで捨てる。

(2):自分メインフェイズに墓地のこのカードを除外し、除外されている自分の悪魔族モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを手札に加える。
この効果はこのカードが墓地へ送られたターンには発動できない。

引用元:遊戯王.jp(https://yu-gi-oh.jp/news_detail.php?page=details&id=1314

墓地のカードを除外する効果と、除外リソースを回収する効果です。

現時点では、あまり強いカードだとは考えていません

その理由は、2枚のカードを要求してやれることが、墓地対策しかないこと、そして、積極的に自身のリソースを除外することにはなりにくいと考えているためです。

デッキの対応力を上げるためにリスト内に1枚置いておいてもいいカードではありますが、優先してサーチする枠になるとは考えづらいため、よほど余裕がある場合以外は触ることはないと思われます。

そのため、必要な場面での素引きをしていたいカード、という認識になりますが、素引き運用で1枚採用するならば、《屋敷わらし》《DDクロウ》《スカル・マイスター》といった「手札誘発」による妨害の方がコンボ要素なく運用できる上に幅広い運用が可能です。

そのため、ギミックでサーチできる墓地対策であることを理由に、サイドデッキに1枚採用してもいいかもしれない、といった評価です。

全ての収録カードの効果が判明し、除外リソースの回収に価値が生まれ、更に展開過程で無理なく墓地に落とすことができるのならば、採用を再検討できる枠になるでしょう。

暗黒界ストラクRの内容は強いのか

結論からいうと、現時点では、まだあまり強くない、と評価しています。

これは、《暗黒界の龍神王 グラファ》 の項目でも述べたように、《暗黒界の龍神王 グラファ》 の成立を目的にするだけではゲームに勝つことは難しいと考えているためです。

「暗黒界」デッキはテーマの特性上、カードを捨てる、捨てられる、という行為の積み重ねでアドバンテージ、バリューを得るため、どうしてもコンボ要素、運の要素が強いデッキとなりがちです。

そして、その問題は、ここまで判明した新規カードでは解決しきれていないと考えています。

しかしながら、ストラクチャーデッキの収録内容がすべて判明したわけではないので、今後追加される新規カードの方向性とカードパワー次第では、十分に中堅デッキ以上の評価をつけることができる可能性はあります。

これらの評価はあくまでも現時点で公開されている情報、及び、競技的な視点でカード評価を行った場合のものであることはご理解いただきたいと思います。

カジュアルプレイを行う分には、現時点でも十分な強さを備えているデッキだと考えています。

ここからは、今後どのような方針のカードが追加されれば、強デッキになりえるのか、を具体例を挙げながら考察していきます。

これが来たら強くなる?暗黒界に欲しいカード5枚

機甲部隊の再編制

まずは同じく、ストラクチャーデッキRシリーズ仲間からのぶっ壊れ枠である《機甲部隊の再編制》からです。

「暗黒界」デッキは現状安定した初動を持たないため、何かしらの安定初動となれるカードがデッキ強化の観点で必須です。

この観点で見たとき、「暗黒界」版の《機甲部隊の再編制》を獲得できれば、それだけでも《暗黒界の登極》 から《暗黒界の龍神王 グラファ》 へと繋ぎつつアドバンテージを大きく稼ぐことができます。

コストも手札を捨てる効果で払わせてくれたならば文句なしです。

汎神の帝王

こちらもストラクチャーデッキRシリーズからの雑強化カードです。

ドローソースによる初動安定と、墓地効果によるリソース確保、といった2段構えのアドバンテージの確保は、展開の前後で質の高いハンドが要求されている「暗黒界」デッキが求めているカードだといえるでしょう。

新規収録分の魔法カードは、どちらも墓地発動のアドバンテージ獲得能力を持っているため、何かしらの魔法・罠カードでのサポートは十分に期待できます。

ティアラメンツ・キトカロス

こちらは、中継役として優秀な融合モンスターの代表格、《ティアラメンツ・キトカロス》です。

現状、初手で《暗黒界の龍神王 グラファ》を成立させようとした場合、《暗黒界の龍神 グラファ》を融合素材に指定していることから、先攻展開で混ぜても旨みが出ないという問題を抱えています。

理想は展開中にアドバンテージを獲得し、リソースを十分に確保した状態、もしくはリソースの消耗を抑えた状態で《暗黒界の龍神王 グラファ》に繋ぐことですが、現在のカードプールではそれを無理なく行えるカードが《烙印融合》程度しかありません。

しかし、「暗黒界」モンスター×2のような緩い条件から出せて、自身もアドバンテージを取れる融合モンスターがもう1枚追加されればそれだけでも展開のパワー、及び安定感は大幅に上がります。

具体的には、《暗黒界の登極》  から、《暗黒界の狩人 ブラウ》《黒界の術師 スノウ》といったアドバンテージになるカードを使って融合召喚できれば、デッキは回り、融合カードの墓地回収効果、及び、速攻魔法という性質から、相手ターンに本命の《暗黒界の龍神王 グラファ》まで繋ぐといった芸当も見えてきます。

お互いのメインフェイズにしか発動できない《暗黒界の登極》 が速攻魔法である、という意味を好意的に捉えるならば、往復ターンで融合召喚を行う意味合いがある新規が追加される、という考察はあながち的外れではないはずです。

終末の騎士

「暗黒界」ギミックの中にフィールドから回収、及び、手札から出して嬉しいカードが存在しない問題を解決してくれるカード候補です。

《暗黒界の登極》を 落として強引にコンボ始動、《暗黒界の龍神 グラファ》《暗黒界の魔神王 レイン》 といった墓地リソースを確保、といった風に使い方自体は既に複数有用なものがあるため、何かしら召喚時の効果でデッキを回転させられるカードが欲しいものです。

そうでなければ、《烙印融合》にデッキを寄せるために《デスピアの導化アルベル》まで採用を検討する状態であるため、何かしらの召喚権を使った強アクションがあれば、純構築で扱う意義が生まれて嬉しいものです。

E・HERO エアーマン

《終末の騎士》と同じく、手札から出してアドバンテージが取れるカードの代表格ですね。

私がこれらの召喚権初動を欲しているのは、烙印融合》に寄せたデッキ構築をあまり推奨したくないためです

《烙印融合》に寄せたデッキ構築を行うと、融合召喚縛り前提でリスト作成が始まり、デッキ構築が大きく制限されるだけでなく、《烙印融合》への妨害やアクセス率が勝敗に大きく絡む上に、マストカウンターの見極めがしやすくなることから、ハイリスクハイリターンになってしまうと考えているためです。

そのため、《烙印融合》を扱うにしても、《デスピアの導化アルベル》まで入れた極端な寄せ方はあまりしたくはないと考えており、それらの外部ギミックなしでも十分な安定力と出力を確保できることが理想です。

コンボ初動ならば、それに見合ったパワーを、安定初動からなら、そこから堅実な動きを狙う方向でリストを作ることができるので、これらのカードに限らず、デッキ構築の指針となるカードが何かしら公開されてほしいものだと考えています。

まとめ

ここまで述べてきた『ストラクチャーデッキR -デビルズ・ゲート-』の新規カードへの考察をまとめると

  • 効果はわりと強い
  • デッキとしての完成度は未熟
  • 伸びしろ大

といった予想となります。

今後、情報が出きった後などは、実際に相性のいいカードなども合わせて考察を行っていこうと思います。

何か質問等ありましたら、スズタカの質問箱までお寄せください

それでは皆さん、またお会いしましょう。

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