日本選手権参加から1週間後、開催されたYUDTですが、今回はその参加レポをお送りしていこうと思います。
今回はうれしいことに3-0を記録したため、良い報告をお届けできるでしょう。
それでは、さっそく参りましょう。
目次
持ち込みデッキとその理由
デッキリストに関して
デッキリストに関しては、前期までとほぼ同じですが
- 《魔鍾洞》の禁止
- 《強欲で貪欲な壺》の準制限指定
により、デッキ内のキーカードが数枚抜け落ちてしまった分、少しやせて40枚、という形となっています(そもそも前期にエンディミオンがいたのかは知りません)。
メイン39枚は変わらぬ必須枠であり、残り1枠をいい感じに埋めれそうなカードがぱっと思いつかなかったため、先攻時の補強に使える《墓穴の指名者》を採用しています。
冷静に考えると、ここは「金満で謙虚な壺」のようなドローソースの方がよかったのではないかと考えています。
エクストラデッキもだいぶ適当ですが正直「エレクトラム」と「セレーネ」、そして「ボルテックス」セット以外はないに等しいものなので、目についたカードで残りを埋めただけです。
そのため、細部はあまり気にしないでもらえるとありがたいです。
余った枠にはお気に入りの好きなカードを入れてもいいでしょう。
とはいえ、いざというときに出せた方がいいのは間違いがないので、真剣にやるなら「マスカレーナ」+「トロイメアユニコーン」あたりを優先的に採用するべきでしょう。
こういった感じで、実はデッキの細部は結構適当です。
なぜこんなに適当なのかというとYUDTのようなシングル戦に【エンディミオン】を持ち込むにあたって重要なのは、細部ではなく構造、構成、デッキ選択という根本的な部分にあると考えていたことが大きいからです。
次はそこをお伝えします。
なぜ「エンディミオン」なのか
「エンディミオン」はシングル戦というフォーマットにおいて非常に強いデッキだから、というのがわかりやすい理由です。
シングル戦におけるデッキ選択理論に関しては、私自身の過去の記事にまとめてありますが、その中身をざっくり要約すると
- 先攻を取ったときに確実にゲームに勝てるようなパワーを保有している(先攻の義務を果たすことができる)
- 後手からの捲りを無理のない範囲で実現できる
- 罠デッキ、グッドスタッフ気味なデッキのようなバリュービートに負けない
- 環境外に強い
- 特定のサイドカードでしかメタれない(メイン戦では対策されていない)
- 《増殖するG》に耐性があり、ツッパが可能ならそれが一番望ましい
こういった要素を重視するべきだと考えており、「エンディミオン」はこれらの要素を高いレベルで備えていることが、デッキ選択において大きな加点ポイントとなりました。
元々
- 手札誘発がない上に
- 規制で「魔鍾洞」を失い
- 後手捲りで少し難を抱える
といったことにはなりましたが、今期はマッチ単位でも、先攻を取られたら負けレベルのデッキが存在する以上割り切ることに決めました。
特に対罠殺し性能が高い上に、先手、後手ともに
・《増殖するG》をあえて受けつつ展開していく
★この戦略が視野に入る破壊力はシングル戦向けの大きなメリットです。
シングル戦は最終的には実力の介入余地の少ない運ゲー要素が強いと考えているため、細かいチューニングを気にするよりは、おおざっぱに構造、構成といったコンセプトを選び間違えない方が勝利期待値は高い、と考えていたことから、細かいことは考えないことにしました。
これは、デッキ細部をあまり練りこまなかった理由にも通じるものがあります。
デッキの大まかな動き
キングジャッカルと
エンディミオンを
いっぱい並べて、対戦相手に腕組みをして、返せるか質問することを目指します。
典型的な会話拒否デッキであり、自分の動きを完遂すれば勝てるので普段練習をしていなかった自分にはぴったりです。
Pモンスターの制圧要員を大量に並べることができるので、展開さえ成功してしまえば基本的に負けることはありませ…
「じゃあ、禁じられた一滴で。」
失礼しました、《禁じられた一滴》が映ってしまいました。謹んでお詫び申し上げます。
展開成立後に《禁じられた一滴》が通ってしまうと、盤面が紙くずになってしまうので、《魔法族の里」での解決を試みることとします。
デッキが問題なく回れば30%程度の確率(体感)で「魔法族の里」にアクセスできるため、気合を入れてそこを目指すこととしました。
無理なもんは無理、割り切りが肝心なので、現実的な範囲で対策が可能なだけまだましだといえます。
当日レポ
1回戦 幻影騎士団 〇
会場内唯一の「幻影」使いとマッチングした上にじゃんけんに敗北。
高速周回の予感を感じるも相手の初動が渋く、「アナコンダ」展開による「デスフェニ」+2伏せでターンが返ってきます。
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「マスターケルベロス」からサーチした「ジャッカル」に魔力カウンターを置き、「キングジャッカル」に変身させようとしました。
するとそこに「増殖するG」がプレイされ、そこに「墓穴の指名者」を合わせると「抹殺の指名者」により打消されました。
だからシングル戦で「墓穴の指名者」入れるの嫌なんだよな~と思いつつ、Gツッパすることを決めると、処理後に「デスフェニ」が「キングジャッカル」を破壊。
これは、お相手早まったか?と思うも、「デスフェニ」で破壊された相手のセットカードは「アーティファクト・デスサイズ」で状況が一変。
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エクストラデッキが使えなくなり、負けか…?と思うも「強欲で貪欲な壺」から動きが繋がっていき、
「キングジャッカル」+「エンプレス・オブ・エンディミオン」の2体をP召喚で手札から吐き出しつつ、「デスフェニ」をバウンスしながら誘発ケアを行う準備を整え、
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スケールの「サーヴァント・オブ・エンディミオン」から「キングジャッカル」を追加で特殊召喚し、更に「創聖魔導王エンディミオン」のスケール効果で相手フィールドを一層。
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これにより、「原子生命態ニビル」をケアしたままに2400×2+2800+1850+900=10350ダメージのワンショットキルが成立して勝利。
Gによって対戦相手に与えたドロー枚数は4枚と少ない枚数だったにもかかわらず、相手は実際に「原子生命態ニビル」をドローしていましたが、それをもうまく乗り越えることができました。
「デスフェニ」+「ニビル」+「デスサイズ」+「増殖するG」を乗り越えての勝利で流れの良さを確信します。
間違いなく当日のベストバウトでしょう。
2回戦 ヌメロン? 〇
じゃんけんに勝利し、先攻を獲得。
相手のデッキが分からなかったため、ニビルケアだけに気を払いつつ展開行い、「キングジャッカル」×2、「創聖魔導王」「オッドアイズ・ボルテックス」と質の高い4妨害を構えてターンを返します。
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相手からは「サンダーボルト」「ライトニングストーム」と後手カードがガンガン飛んでくるも、そのすべてをカウンターして封殺勝利。
ギミック内の妨害の質、物量ともに優秀なことから、予期せぬカードの連打にも問題なく耐性を備えているという「エンディミオン」デッキの強さが光るマッチアップとなりました。
決勝 ヌメロン 〇
じゃんけんに負けるも、相手が後攻を選択。
「先攻の義務」を果たせないデッキに勝利はないことを教えてやる、という強い意志を持って展開。
今回は相手が明らかに後手デッキなので、死なずに盤面を受け取り、返しにワンショットを目指すということで
「キングジャッカル」×3、「セレーネ」、「マギステル・オブ・エンディミオン」「魔法族の里」、スケールに「創聖」を待機という盤面を形成。
「マギステル」+「セレーネ」を展開に添えたのは「魔法族の里」を解除するために相手が出してきた魔法使い族モンスターに対して「エンプレス」バウンスを行えるようにするためであり、いわば、保険のようなものです。
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盤面が盤石すぎたため、対戦相手が捲れず、返しに「創聖」のスケール効果ですべてを吹き飛ばしてフルパンによりゲームエンド。
これにて、無事、3-0達成です。
まとめ
1回戦の「幻影」×後手という最悪の要素の掛け合わせを超えていけたことで勢いがついたのか、デッキが勝ちたがっており、終始ブン回っていたのでとても楽しかったです。
2回戦、3回戦に関しては、シングル戦という環境で間違いなく現れるであろう、軸をずらしたゲームプランのデッキであったため、それらに強いデッキ選択を行えたことが勝利のポイントだと言えます。
特にじゃんけんに勝ったにも関わらず、先攻を放棄するようなプランのデッキはこの手のイベントでは定期的に出現します。
そういったデッキを寧ろ狙い撃っていけるだけの先攻番長デッキこそが、持ち込みにおいて求められる要素なのではないかと再確認できました。
シングル戦に関しては毎回、悪くない持ち込みを行えているため、こういった環境分析、持ち込みをマッチの方でも行えるようになりたいと思います。
今回はこのあたりで切り上げようと思います。
それでは、皆さん、またお会いしましょう。